「本堂」は滋賀最古の木造建築物で、内陣は平安時代中期の建立、外陣は慶長7 (1602) 年に淀殿の寄進により増築された。本堂内陣に祀られているのは、安産・福徳・縁結びの観音様として信仰を集める本尊 如意輪観世音菩薩。 所蔵されている重要文化財『石山寺縁起絵巻』に外陣が描かれていることからも、石山寺の歴史をうかがい知ることができる。 |
「本尊 如意輪観世音菩薩」は33年に1度、御開扉が行われる。日本で唯一の勅封秘仏。勅封とは勅命(天皇の命令)によって封印されることをいい、仏像としては石山寺のご本尊のみ。重要文化財にも指定されている。平安時代後期につくられ、大きさは約5メートル。左手は膝の上で天を仰ぎ、右手は肘を曲げて蓮華の茎を持った姿は圧巻であり優美そのもの。檜の寄木造りで、肉身には漆箔が施されている。 |
紫式部ゆかりの「源氏の間」。新しい物語を書くためこの部屋にこもっていた紫式部が、8月の十五夜に中秋の名月が湖面にゆらめく姿から『源氏物語』の構想を思いついたとされる。 |
大きな檜茅葺(ひわだぶき)の屋根と下層のカーブが美しく、気品さえ感じられる「鐘楼」は"心願成就の鐘"とも呼ばれている。鎌倉後期に建立された「鐘楼」、平安時代につくられた鐘はいずれも重要文化財。 福徳・縁結びのご利益があり、元旦の午前2時から除夜の鐘を参拝者(先着108名)も突くことができる。 |
源頼朝によって寄進された日本最古の「多宝塔」。国の重要文化財にして国宝。 |